友達トラブルが放デイで起きたら?保護者の対応3ステップと相談先
放デイでの友達トラブル(手が出る・取り合い・仲間外れ・悪口)の4パターン別に、保護者ができる対応を3ステップで解説。加害側と言われたときの関わり方、繰り返される場合の相談先まで、支援経験9年の児発管が監修しています。
最終更新:2026年06月10日

放デイで友達トラブルが起きたら、①事業所に事実を確認する、②お子さまの気持ちを受け止める、③事業所と一緒に対策を考える、の3ステップで対応します。相手の保護者へ直接連絡するのは避けるのが鉄則です。9年間の現場経験をもとに、起きやすいトラブル4パターンと保護者の適切な関わり方、繰り返される場合の相談先まで解説します。
この記事の結論(30秒でわかる)
- まず事業所に事実確認を:お子さまの話だけで判断せず、「どういう状況でしたか?」と具体的・冷静にスタッフへ確認します。子どもの記憶は断片的で、前後関係が抜けていることが少なくないためです。
- 相手の保護者への直接連絡はNG:感情的なぶつかり合いになりやすく、事態が悪化します。トラブルの仲裁は事業所の役割なので、対応の報告と再発防止策を事業所に求めるのが正解です。
- 繰り返されるなら相談先を変える:事業所の児発管→相談支援専門員→市区町村の障害者支援課の順に相談できます。事業所の「対応の仕方」が不十分な場合は転所も選択肢です。
放デイで起きやすい友達トラブルは?(4パターン)
放デイで起きやすいトラブルは「手が出る」「物の取り合い」「仲間外れ」「言葉の暴力」の4つに大きく分けられます。「放デイで○○ちゃんに叩かれた」「仲間外れにされている」——お子さまからこう聞いたとき、胸が痛くなると同時に対応に迷うのは当然です。子ども同士のぶつかり合いは成長の過程で起きるものですが、放置してよいケースと大人が介入すべきケースがあります。
1. 手が出てしまう(叩く・押す・噛む)
言葉でうまく気持ちを伝えられないお子さまが、衝動的に手を出してしまうケースです。本人に悪意がないことも多く、「なぜ手が出たのか」の背景を理解することが大切です。
よくある背景には、「おもちゃを取られて悔しかった」「急に触られて驚いた(感覚過敏)」「言いたいことが言葉にならなかった」などがあります。行動だけを見て「暴力はダメ」と叱っても、背景が解決されなければ繰り返されます。
2. 物の取り合い・順番トラブル
おもちゃや道具の取り合いは最も多いトラブルです。「順番」「貸し借り」のスキルがまだ身についていない段階では自然に起きます。スタッフが「次はあなたの番だよ」「貸してって言おうね」と具体的に伝え、スキルを教える機会として活用することが大切です。
3. 仲間外れ・無視
グループ活動の中で特定のお子さまが孤立するケース。意図的な場合もあれば、コミュニケーションのすれ違いから生じることもあります。
ある小学4年生のお子さまは、放デイでいつも一人でいると保護者さまが心配していました。しかしスタッフに聞いたところ、「一人で過ごすことを本人が選んでいて、必要なときは自分から輪に入る」とのこと。「一人=仲間外れ」とは限らないため、事業所に状況を確認することが大切です。
4. 言葉の暴力(悪口・からかい)
「バカ」「できない」「へん」など、言葉でお子さまが傷つくケース。発達特性により相手の気持ちを想像しにくいことが背景にある場合もあり、「悪意がない暴言」が一番対処が難しいトラブルです。
友達トラブルが起きたとき保護者はどう対応する?(3ステップ)
対応は「事実確認→気持ちの受け止め→事業所と対策」の3ステップが基本です。順番に見ていきましょう。

ステップ1:事業所に事実を確認する
お子さまの話だけで判断せず、必ず事業所のスタッフに状況を確認してください。子どもの記憶は断片的で、前後関係が抜けていることがあります。
「今日○○ちゃんに叩かれたと言っていますが、どういう状況でしたか?」と具体的に・冷静に聞くことがポイントです。感情的に「うちの子がいじめられている!」と言ってしまうと、事業所も防御的になり、正確な情報が出てきにくくなります。
ステップ2:お子さまの気持ちを受け止める
「それは嫌だったね」「よく話してくれたね」とまず気持ちを受け止めましょう。
避けるべき対応:
- 「あなたも何かしたんじゃないの?」(お子さまが話せなくなる)
- 「我慢しなさい」(気持ちの否定)
- 「もう行かなくていいよ」(逃げの選択肢を安易に出す)
ステップ3:事業所と一緒に対策を考える
事業所に以下を確認・依頼してください。
- 「事業所としてどう対応しましたか?」と対応の報告を求める
- 「今後、再発防止のためにどうしますか?」と具体的な方針を確認する
- 「支援計画の中でどう扱いますか?」と継続的な対応を依頼する
重要:相手の保護者に直接連絡しないでください。感情的なぶつかり合いになりやすく、事態が悪化します。トラブルの仲裁は事業所の役割です。
「うちの子が加害側」と言われたらどうする?
まずは叱る前に「何があったの?」と理由を聞くことから始めてください。「お子さまが他のお子さまを叩いてしまった」と報告を受けたとき、ショックを受けるのは当然ですが、叱りすぎは逆効果です。
- 「なんでそんなことしたの!」ではなく「何があったの?」と理由を聞く
- 背景を一緒に考える:疲労・感覚過負荷・伝えたい気持ちが言葉にならなかったなど、手が出た背景を探る
- 事業所と再発防止策を立てる:環境調整(刺激の少ない場所を確保)、スタッフの配置変更、クールダウンのルールづくりなど
- 「叩くのはダメ」ではなく代替行動を教える:「嫌なときは『やめて』と言おうね」「つらくなったらスタッフに言おうね」と、やるべき行動を具体的に伝える
トラブルが繰り返される場合はどこに相談する?
事業所内での解決が難しい場合は、段階に応じて次の3つの相談先があります。
- 事業所の児発管:支援計画の見直し、環境調整、グループ分けの変更などを依頼
- 相談支援専門員:事業所との間に入って客観的に調整してもらう
- 市区町村の障害者支援課:事業所の対応に問題がある場合の行政相談窓口
お子さま同士の関わりに不安がある方は、見学時に「トラブル対応の方針」を質問してみるのもおすすめです。
よくある質問
Q. 友達トラブルで怪我をした場合、事業所はどう対応してくれますか?
A. 事業所には安全管理の義務があり、怪我が発生した場合は事業所が保険で対応します。保護者は経緯の詳細な報告を受ける権利があり、「報告書を書面でください」と依頼することもできます。
Q. トラブルが原因で放デイを変えるべきですか?
A. まず事業所の対応を見てください。トラブル自体は問題ではなく、事業所がどう対応するかが重要です。適切に対処してくれる事業所であればお子さまが学ぶ機会にもなります。対応が不十分なら転所を検討してください。
Q. 相手の子どもの名前を教えてもらえますか?
A. 個人情報保護の観点から、事業所が相手の名前を開示することは通常ありません。名前を知ることよりも、再発防止策の具体的な内容を確認することが大切です。
Q. 相手の保護者に直接連絡して話し合ってもいいですか?
A. 避けてください。感情的なぶつかり合いになりやすく、事態が悪化するケースが多いためです。トラブルの仲裁は事業所の役割なので、事業所を通じて対応の報告と再発防止策を確認しましょう。
まとめ:トラブルは「対処の仕方」で成長の機会になる
子ども同士のトラブルはゼロにはできません。しかし、適切な大人の介入があれば、対人スキルを学ぶ機会に変えることができます。事業所と連携し、お子さまの気持ちに寄り添いながら一緒に乗り越えていきましょう。
iHome(静岡市葵区古庄)では、定員10名の少人数制で一人ひとりのお子さまに目が届く環境づくりを行っています。お子さま同士の関わりに不安がある方も、見学を随時受け付けていますので、お気軽にご相談ください。「まだ迷っている」「情報収集の段階」という方も見学だけで構いません。無理なご案内は一切ありません。
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iHome 児童発達支援管理責任者(支援経験9年)
放課後等デイサービスの現場で9年間、お子さまの支援に携わってきました。この記事は、現場での実体験と最新の制度情報に基づき、内容を監修しています。




