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二次障がいとは?防ぐためにできること|否定されない環境の大切さ

二次障がいはうつ・不登校・反抗的行動など、否定的体験の積み重ねから後天的に生じる問題で、予防できます。気づくためのサイン、自己肯定感を高める5つの習慣、家庭・学校・放デイの連携、静岡市の相談窓口まで解説。

最終更新:2026年06月10

二次障がいとは?防ぐためにできること|否定されない環境の大切さ

二次障がいとは、発達障がいそのものではなく、周囲の無理解・否定・過度な要求にさらされた結果として生じる精神的・行動的な問題のことです。うつ状態・不登校・反抗的行動などとして現れますが、後天的に生じるものだからこそ予防できます。適切な早期支援と「否定されない環境」の構築が、二次障がい予防の最大の鍵となります。

この記事の結論(30秒でわかる)

  • 二次障がいは「防げるもの」:うつ状態・不登校・反抗的行動・不安障がい・自傷行為などは、発達特性そのものではなく、否定的な体験の積み重ねから後天的に生じます。環境と関わり方を変えることで予防・回復が可能です。
  • サインの早期発見が重要:「好きだった活動に興味を示さない」「どうせ自分はダメだと言う」「原因不明の頭痛・腹痛が続く」などのサインが見られたら、穏やかに声をかけ、早めに専門家へ相談することが大切です。
  • 予防の軸は「否定されない環境」と連携:できていることへの着目・比較しない声かけ・早期の専門的支援に加え、家庭・学校・放デイが一貫した関わりを持つことが最大の予防策になります。静岡市には専門の相談窓口もあります。

二次障がいとは?どんな状態として現れる?

二次障がいとは、発達障がいを持つお子さまが特性への無理解から長期間ストレスにさらされた結果として生じる、二次的な精神・行動面の問題のことです。具体的には以下のような状態として現れます。

  • うつ状態・気分障がい:自己否定感の蓄積による意欲低下・悲しみ
  • 不登校・引きこもり:学校での否定的体験の回避
  • 反抗・攻撃的行動:抑圧された怒りや不満の爆発
  • 不安障がい・パニック障がい:慢性的なストレスによる過覚醒
  • 自傷行為:自己否定感の極端な表れ

二次障がいはなぜ起こる?起きやすい環境とは

二次障がいは、お子さまの特性ではなく「環境」から生まれます。9年間の現場経験から見えてきた、二次障がいにつながりやすいリスク要因は次のとおりです。

  • 「なんでできないの?」と頻繁に叱責される
  • 努力しているのに結果が評価されず、結果だけで判断される
  • 特性への配慮なしに「みんなと同じ」を求められ続ける
  • 「障がいのことは内緒に」と自己隠蔽を強いられる
  • 適切な支援が受けられないまま時間が経過する

二次障がいを防ぐには?家庭でできる関わり方

予防の基本は「できていることに着目する」「怒る前に環境を変える」「早期に専門的支援につながる」の3つです。

1. 「できていること」に着目する

毎日10のうち8ができていても、2の「できていないこと」ばかり指摘されると自己否定感が積み上がります。「今日はここができていた」という小さな成功を言語化して伝えましょう。

2. 「怒る前に環境を変える」発想を持つ

お子さまの問題行動には必ず理由があります。「なぜそうしてしまうのか」を考え、環境を変えることで行動が自然と変わることがほとんどです。

3. 早期に専門的支援につながる

「少し様子を見よう」が長引くことが最大のリスクです。気になることがあれば早めに相談することで、二次障がいに進む前に対処できます。iHome(静岡市葵区古庄)では、診断前の段階からのご相談も歓迎しています。

「自己肯定感」を高める5つの習慣

二次障がい予防のために最も重要なのが「自己肯定感」の育成です。日常の中でできる5つの習慣を紹介します。

  1. 「今日できたこと」を一つ以上言語化する:夕食の時間に「今日頑張ったことは何?」と聞く習慣をつける
  2. 比較をやめる:「○○ちゃんはできているのに」という言葉は使わない
  3. 「ありがとう」を伝える:些細なことでも感謝の言葉を伝える。「あなたがいてくれてよかった」という存在肯定が自己肯定感の土台になる
  4. 失敗を責めない:「なんで失敗したの」ではなく「次はどうしてみる?」という問いかけに変える
  5. 「好き」を大切にする:好きなこと・得意なことに没頭できる時間を意識的に確保する

二次障がいのサインに気づくには?

以前との「変化」に注目することがポイントです。二次障がいが始まっているかもしれないサインとして、保護者さまに知っておいてほしい点をまとめます。

  • 以前は好きだった活動・趣味に全く興味を示さなくなった
  • 「どうせ自分はダメだ」「死にたい」などの言葉が出るようになった
  • 睡眠が著しく乱れた(眠れない・起きられない)
  • 身体症状(頭痛・腹痛・吐き気)が続いているのに医学的原因がない
  • 学校・放デイを拒否するようになった
  • 自分を傷つける行為(自傷)が見られる

これらのサインが見られたら、まず「何か困っていることはある?」と穏やかに声をかけ、専門家への相談を検討してください。

家庭・学校・放デイはどう連携すればいい?

二次障がいの予防は、一つの機関だけでは達成できません。家庭・学校・放課後等デイサービスが連携し、一貫した関わりを持つことが重要です。放デイは、学校や家庭とは異なる「第三の安心の場」として機能し、「ここに来ると自分らしくいられる」という体験の積み重ねが自己肯定感を育てます。9年間の現場で見てきた「連携がうまくいっているご家庭」の共通点をお伝えします。

場面

家庭でできること

放デイでできること

日常の声かけ

肯定的な言葉を意識する・「今日できたこと」を聞く

小さな成功を記録し保護者に伝える

感情の扱い方

子どもの気持ちに名前をつける練習をする

SSTで感情表現を練習する

失敗体験への対処

「失敗は成長のチャンス」という姿勢を見せる

失敗を責めず、次の行動を一緒に考える

疲れへの気づき

帰宅後の様子の変化を放デイに共有する

疲れサインを記録し保護者に報告する

「学校での否定体験」を軽減する働きかけ

二次障がいの引き金になりやすいのが「学校での否定体験」です。「また失敗した」「みんなと違う」という体験が積み重なると、自己肯定感が著しく低下します。学校との連携で以下のことを働きかけることをおすすめします。

  1. 合理的配慮の申請:座席位置の調整・課題量の調整・タイムアウト場所の確保など、お子さまに必要な配慮を担任に伝える。静岡市では各学校の「特別支援教育コーディネーター」に相談するのが第一歩です
  2. 「個別の教育支援計画」の活用:学校が作成する個別の教育支援計画に、放デイでの目標・支援方法を記載してもらうことで一貫性が生まれます
  3. 通信表・連絡帳を活用した小さな成功の共有:「○○ができるようになりました」という言葉が先生から届くと、お子さまの自己肯定感が大きく育ちます。放デイからも同様の情報提供を積極的に行います

「学校の先生に相談するのが怖い」という保護者さまも少なくありません。iHomeでは、必要に応じて保護者さまと一緒に学校への働きかけをサポートしていく方針です。一人で抱え込まず、ご相談ください。

二次障がいが始まっているかも、と思ったら?(早期対応のステップ)

発症後でも、適切な支援と環境の変化で回復することは十分に可能です。大切なのは「一人で抱えない」こと。次の5つのステップで対応してください。

  1. まず安全を確保する:自傷・他害・自殺念慮がある場合は、すぐに専門家(児童精神科・かかりつけ医)に相談してください。静岡こころの健康センター(054-286-9245)でも相談を受け付けています
  2. ストレス源を一時的に減らす:学校・習いごと・人間関係のストレスを一時的に減らすことを検討します。「休む」ことは「逃げ」ではなく「回復のための投資」です
  3. 安心できる大人との関係を維持する:家庭・放デイなど、「ここにいればいい」と感じられる場所と関係性を大切にします。叱らない・批判しない・ただそこにいるだけでも十分なときがあります
  4. 専門機関につながる:状態に応じて、静岡市発達障害者支援センター「きらり」・小児精神科・スクールカウンセラーなどの専門家に相談します
  5. 保護者さま自身も支援を受ける:お子さまの状態に悩む保護者さまも、ペアレントトレーニングや保護者会などのサポートを活用してください。保護者さまが余裕を持てることが、最終的にお子さまにとっての安心にもつながります

静岡市で二次障がいについて相談できる窓口は?

静岡市には、発達障がいと二次障がいについて専門的に相談できる窓口があります。

  • 静岡市発達障害者支援センター「きらり」(054-285-1124):発達障がいと二次障がいの専門相談
  • 静岡こころの健康センター(054-286-9245):精神的な問題の相談窓口
  • 静岡市こども家庭センター(054-272-9225):子育て・発達全般の相談

iHomeでも「最近子どもの様子が変だ」「二次障がいが心配」という保護者さまのご相談を受け付けています。一人で悩まず、まずお話しください。

よくある質問

Q. 反抗や暴言は、ただのわがままではないのですか?

A. 多くの場合、二次障がいとしての反応です。背景には「誰も自分を理解してくれない」という深い悲しみがあることが多く、「なぜそう行動するのか」という背景を理解することが先決です。

Q. 本人が努力すれば二次障がいは治りますか?

A. いいえ、本人はすでに十分努力しています。「頑張れ」という言葉がかえってプレッシャーになることもあり、環境や関わり方を変えることの方が何倍も効果的です。

Q. 薬を飲めば二次障がいは解決しますか?

A. 薬だけでの解決には限界があります。薬物療法は一つの選択肢ですが、二次障がいの根本には「環境」と「関係性」の問題があるため、環境調整と併せた対応が必要です。

Q. 診断がついていなくても予防はできますか?

A. できます。二次障がいの予防は診断の有無に関係なく、今この瞬間から始められます。「発達が気になる」段階から早期に関わることが予防の王道で、iHomeでも診断前からのご相談を歓迎しています。

まとめ:二次障がいは「防げるもの」

二次障がいは「防げるもの」です。早期支援・否定されない環境・自己肯定感の育成——この三つを軸に、お子さまを取り巻く大人が連携することが最大の予防策です。iHomeではすべてのお子さまが安心して「自分らしくいられる場所」を提供することを、支援の根本に置いています。「うちの子は大丈夫かな」と気になることがあれば、お気軽にお問い合わせください。

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監修

iHome 児童発達支援管理責任者(支援経験9年)

放課後等デイサービスの現場で9年間、お子さまの支援に携わってきました。この記事は、現場での実体験と最新の制度情報に基づいて内容を監修しています。

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