放課後等デイサービスと児童発達支援の違いとは?年齢・対象・内容を比較
放課後等デイサービス(小1〜高3)と児童発達支援(0〜6歳)の違いを年齢・支援内容・費用で比較。自己負担は原則1割・月額上限4,600円が目安。就学時の移行手続きの流れと静岡市の相談窓口も解説します。
最終更新:2026年06月10日

放課後等デイサービスと児童発達支援の最大の違いは「対象年齢」です。未就学児(0〜6歳)には「児童発達支援」、小学生以上(6〜18歳・小1〜高3)には「放課後等デイサービス」が対応し、就学のタイミングで移行するのが基本です。費用の仕組みはどちらも自己負担原則1割で同じです。9年間の現場経験をもとに、両サービスの違いを詳しく解説します。
この記事の結論(30秒でわかる)
- 違いは「対象年齢」と「利用時間帯」:児童発達支援は0〜6歳の未就学児が日中に、放課後等デイサービスは6〜18歳(小1〜高3)が放課後や長期休暇中に利用します。小学校入学のタイミングで放デイへ移行するのが基本です。
- 費用の仕組みはどちらも同じ:両方とも障害児通所給付の対象で自己負担は原則1割。世帯所得に応じた月額上限(0円/4,600円/37,200円)があり、多くのご家庭は月4,600円以内に収まります。
- 移行準備は小学校入学の半年前から:受給者証の種別変更(静岡市は交付まで2〜4週間)や放デイの見学が必要です。人気事業所は定員が埋まりやすいため、年長の9〜10月頃から動き始めると安心です。
児童発達支援と放課後等デイサービスの基本的な違いとは?
最大の違いは「支援対象の年齢」と「利用できる時間帯」です。この2つのサービスはどちらも児童福祉法に基づく「障害児通所支援」に分類されますが、以下のように役割が分かれています。
比較項目 | 児童発達支援 | 放課後等デイサービス |
|---|---|---|
対象年齢 | 主に0〜6歳(未就学児) | 6〜18歳(小1〜高3) |
利用できる時間 | 主に日中(平日) | 放課後・長期休暇中 |
目的 | 早期療育・発達促進 | 放課後の療育・生活・社会性支援 |
費用の仕組み | 障害児通所給付(1割負担) | 障害児通所給付(1割負担) |
移行のタイミング | 就学時(小学校入学) | 就学と同時に利用開始可能 |
注意点として、小学校入学後も特別な配慮が必要な場合は、一定期間「児童発達支援」の継続利用が認められるケースもあります。ただし基本的には就学と同時に放課後等デイサービスへ移行します。
支援内容はどう違う?
児童発達支援は発達の土台づくり(感覚・言葉・基本動作)、放課後等デイサービスは学習・社会性・自立に向けたスキルが中心という違いがあります。同じ「療育」であっても、年齢が異なれば支援の内容も自ずと変わってきます。
児童発達支援で行われる主な支援
- 感覚統合療法:ボールプール・ブランコなどを使った感覚刺激の調整
- 言語・コミュニケーション訓練:言葉の発達を促すプログラム
- 微細運動・粗大運動:ハサミの使い方、描画、跳ぶ・走るなどの運動発達
- 日常生活動作(ADL)の練習:着替え、食事、トイレなどの基本動作
- 保育所等訪問支援との連携:保育園・幼稚園との情報共有
放課後等デイサービスで行われる主な支援
- 学習支援:学校の宿題サポート、基礎学力の定着
- SST(ソーシャルスキルトレーニング):友達との関わり方、コミュニケーションの練習
- 生活スキル訓練:調理、洗濯、掃除など将来の自立に向けたスキル
- 就労準備支援:特に高校生を対象に、社会参加・就労へのステップ
- 余暇支援:趣味・スポーツ・芸術活動を通じた豊かな時間の過ごし方
児童発達支援から放デイへの移行はいつから準備すべき?
小学校入学の半年前(年長の9〜10月頃)から準備を始めるのがおすすめです。9年間の現場経験の中で、移行期に戸惑う保護者さまを多く見てきました。以下の4つを進めておきましょう。
- 受給者証の種別変更申請:「児童発達支援」から「放課後等デイサービス」へ変更が必要です
- 放デイ事業所の見学:早めに動かないと人気事業所は定員がいっぱいになります
- 引き継ぎ情報の整理:これまでの療育記録・支援の工夫点を新事業所にきちんと伝える
- 学校・放デイ・家庭の三者連携:支援方針の共有が大切です
iHomeでも就学前からのご相談を歓迎しています。「来年小学校に上がるのでそろそろ放デイを探したい」というご相談が毎年1月〜3月に集中します。静岡市葵区にお住まいの方は、お気軽にお問い合わせください。
就学移行を成功させたご家庭のケース
9年間の支援経験の中から、就学移行を成功させたご家庭の取り組みをご紹介します(個人情報は一部変更しています)。
- ケース①(ASD・年長):年長の9月から放デイの見学を開始。3か所を体験見学し、小集団での活動が得意な事業所を選択。入学前の2月に受給者証の種別変更を完了し、4月から週3回の利用をスタート。学校・家庭・事業所の連絡ノートを活用し、情報共有の仕組みを最初から整えました。
- ケース②(知的障がい・特別支援学校入学):特別支援学校の入学と同時に放デイを検討。スクールバスの終着時間に合わせた送迎が可能な事業所を優先し、条件に合う事業所と契約。学校の支援担当教員と定期的に情報交換する体制を構築しました。
- ケース③(ADHD・グレーゾーン):診断名がつかず「受給者証が取れるか不安」というご相談からスタート。相談支援専門員と一緒に申請書類をそろえ、無事受給者証を取得。通所開始後は宿題サポートと感情調整の練習を中心に支援を進めています。
費用の仕組みに違いはある?
ほとんど違いはありません。児童発達支援と放課後等デイサービスはどちらも障害児通所給付の対象で、利用者の自己負担は原則1割です。世帯の市民税課税状況に応じた月額上限額が設けられており、多くのご家庭では月4,600円以内に収まります。
世帯区分 | 月額上限 |
|---|---|
生活保護・非課税世帯 | 0円 |
一般世帯(年収約890万円未満) | 4,600円 |
一般世帯(年収約890万円以上) | 37,200円 |
静岡市での移行手続きはどう進める?
静岡市の移行手続きは「見学→窓口相談→計画更新→種別変更申請→契約」の5ステップで、受給者証の交付・変更には2〜4週間かかります。葵区・駿河区・清水区に住むお子さまの場合の流れは以下のとおりです。
- 放デイの見学・体験:小学校入学の半年前(9〜10月頃)から見学を始めるのが理想です。人気事業所は早期に定員が埋まります
- 窓口への相談:葵区なら葵区障害者支援課(054-221-1589)へ、受給者証の種別変更について問い合わせましょう
- サービス等利用計画の更新:相談支援専門員またはセルフプランで、放デイ利用に向けた計画案を作成します
- 受給者証の種別変更申請:変更申請書・計画案・本人確認書類を窓口に提出します(交付まで2〜4週間)
- 事業所との契約:受給者証受け取り後、放デイと正式契約を結びます
静岡市の就学支援・相談窓口一覧
移行期に利用できる静岡市の相談窓口をまとめました。事前に電話やメールで予約すると待ち時間を減らせます。
- 葵区障害者支援課:054-221-1589/静岡市葵区追手町5番1号(市庁舎9階)。受給者証の申請・変更・更新全般を担当。
- 駿河区障害者支援課:054-287-8690/静岡市駿河区南町14番1号。
- 清水区障害者支援課:054-354-2106/静岡市清水区旭町6番8号。
- 静岡市発達障害者支援センター「きらり」:054-285-1124。発達特性のある未就学児〜成人の相談に幅広く対応。ペアレントトレーニングや就学相談も実施しています。
- 静岡市障害者総合相談センター:054-275-5280。手帳・受給者証・福祉サービス全般について相談可能。
児童発達支援と放デイは併用・掛け持ちできる?
原則として就学前は児童発達支援、就学後は放課後等デイサービスと年齢で切り替えるため、両サービスの重複利用は一部の例外を除き認められません。ただし、特別支援学校に入学したお子さまで引き続き手厚い個別支援が必要な場合など、状況によっては継続利用が認められるケースがあります。継続利用の可否は市区町村窓口での確認が必要です。
一方、放デイ同士の掛け持ちは可能です。受給者証に記載された「支給量(日数)」の範囲内であれば複数の事業所を利用でき、週5日の支給量があれば2〜3か所に曜日を分けて通うご家庭も珍しくありません。
よくある質問
Q. 年長の秋に就学先がまだ決まっていませんが、放デイを先に申請できますか?
A. はい、可能です。就学先の決定前でも放デイの見学・申請手続きは進められます。iHomeでも就学先検討中のご相談を歓迎しています。
Q. 児童発達支援と放デイを同時に使えますか?
A. 原則として就学前は児童発達支援、就学後は放課後等デイサービスと切り替えます。重複利用は一部の例外を除き認められません。
Q. 転居した場合、受給者証はどうなりますか?
A. 引越し先の自治体で新たに申請が必要です。静岡市内の区をまたぐ転居の場合も、転入先区の窓口で手続きが必要になります。
Q. 児童発達支援の事業所と放デイの事業所は同じ法人が運営していてもよいですか?
A. はい。同一法人が「児童発達支援」と「放課後等デイサービス」の両方を運営するケースは多くあります。同じ法人内でスムーズに引き継げる利点があります。
Q. 親が働いていなくても放デイを利用できますか?
A. もちろんです。放デイは就労の有無に関係なく、支援を必要とするお子さまが利用できます。保護者さまの就労状況は利用条件に含まれていません。
まとめ:年齢で使い分け、就学のタイミングで移行を
児童発達支援(0〜6歳)と放課後等デイサービス(6〜18歳)は年齢によって使い分けるサービスです。どちらも受給者証の取得が必要で、自己負担原則1割・月額上限ありという費用の仕組みは同様です。就学のタイミングで移行手続きが発生するため、入学半年前からの準備と情報収集が重要です。静岡市では各区の障害者支援課が窓口です。気になることがあれば、まずはiHomeへご相談ください。
出典:こども家庭庁「障害児支援施策」/利用者負担の月額上限は児童福祉法に基づく全国共通の制度です。
iHome 児童発達支援管理責任者(支援経験9年)
放課後等デイサービスの現場で9年間、お子さまの支援に携わってきました。この記事は、現場での実体験と最新の制度情報に基づいて内容を監修しています。




